週刊AIニュース(2026/10/3〜10/9)|Claude Haiku 5.5が10分の1の価格に、OpenAI売上報道でAI株安、来週はASML・TSMC決算に注目

今週は、AnthropicがClaude Haiku 5.5を前の世代の10分の1の価格で公開し、OpenAIはChatGPTの全ユーザーにGPT-6を広げました。株式市場では、OpenAIの売上が想定より少ないという報道を受けて10/8にAI関連株が売られ、研究ではOpenAIが社内モデルによる数学の成果を大量に公開しました。

今週の注目TOP3

  1. Claude Haiku 5.5が、Haiku 4.5の10分の1の価格で出ました。入力$0.10、出力$0.50(100万トークンあたり)で、Terminal-Bench 4.0は0.0%から39.2%に上がりました。本文へ
  2. OpenAIの売上が想定より少ないという報道で、AI関連株が日米で下げました。10/8にSOX指数は3.39%下げ、ソフトバンクGは週間で-8.0%、キオクシアは-9.3%でした。本文へ
  3. OpenAIが、社内モデルで得た数学の成果を719本の原稿として公開しました。翌日には符号の誤りが見つかり、3本を取り下げています。本文へ

※見出しの★は重要度を表します。★★★は業界全体に影響するもの、★★は特定の分野で重要なもの、★は知っておくとよいものです。


1. テクニカルな新着情報

★★★ Claude Haiku 5.5(Anthropic、10/7)

Anthropicは、小型モデルClaude Haiku 5.5を公開しました。価格は100万トークンあたり入力$0.10、出力$0.50で、Haiku 4.5の$1/$5から10分の1になりました[1]。ただし、プロンプトが10万トークンを超えると入力$0.50、出力$2.50に上がります。キャッシュの読み出しは$0.01です[1]。

Anthropicの発表によると、Terminal-Bench 4.0はHaiku 4.5の0.0%から39.2%に、コンピュータ操作のOSWorld 2.1(オフラインの部分集合)は15.7%から72.4%に上がりました。比較対象のGPT-6 Lunaはそれぞれ16.4%と48.9%です[1]。APIのモデル名はclaude-haiku-5-5で、AWS・Google Cloud・Microsoft Azureでも使えます[1]。Simon Willison氏の検証では、推論は切れず標準の設定はmediumで、新しいトークナイザーにより同じプロンプトのトークン数が約1.25倍になったとされています[2]。

同じ日に、Claude Sonnet 5.5のキャッシュ読み出しの価格が100万トークンあたり$0.20から$0.10に下がりました。Anthropicは、多くのエージェント作業でSonnet 5.5の費用が約20%下がるとしています[1]。

ここがポイント
大量の文書の分類や、エージェントの下請け作業のように呼び出し回数の多い用途では、費用の前提が変わります。トークン数が増える点と、10万トークンを超えると単価が5倍になる点は、見積もりのときに確認が必要です。

★★★ ChatGPTの全ユーザーにGPT-6とIntelligent UI(OpenAI、10/7)

OpenAIは、ChatGPTでGPT-6を全ユーザーに広げました。Plus・Pro・Business・Enterpriseでは10/7からGPT-6 Solが、FreeとGoでは10/8からGPT-6 Lunaが使えます[3]。ChatGPTの週間ユーザーは12億人を超えているとしています[3]。なお、ChatGPTのGPT-6 Solは、DevDayでAPI向けに発表されたGPT-6.1 Solとは別のモデルです[4]。

あわせて、Intelligent UIという機能が加わりました。質問に応じて、グラフ・ボタン・フォーム・小さなツールを組み合わせた画面を回答として作ります[3]。画面は生成しながら少しずつ表示されます。ウェブ検索が必要な質問では、GPT-6 InstantはGPT-5.6 Instantより平均44%早く回答を始めるとしています[3]。安全性の評価では、プロンプトインジェクションへの耐性がSolで99.99%、Lunaで99.79%でした。サイバーと生物・化学の分野では、どちらも能力が高い区分(High)に入っています[4]。

ここがポイント
無料プランの利用者も、新しい世代のモデルを使えるようになりました。回答が文章だけでなく操作できる画面になると、ChatGPTの中で済む作業の範囲が広がります。

★★★ Mistral Large 4(Mistral AI、10/6)

フランスのMistral AIは、Mistral Large 4を発表しました。総パラメータ1兆、1トークンあたり520億が動くMoE(専門家混合)で、画像も扱えるマルチモーダルのモデルです[5]。欧州にある自社のデータセンターで、NVIDIA Grace Blackwellの3,800基を使って一から学習しました[5]。APIはプレビューとして提供され、価格は100万トークンあたり入力$1.36、出力$4.18です。重みは今月末までに公開する予定で、ライセンスはまだ示されていません[5]。

ベンチマークは、サイバーセキュリティの課題を解くCybenchが93%、DeepSWE v1.1が61.7%、Terminal-Bench 4が28.3%、AutomationBenchが59.9%です[5]。

ここがポイント
重みが公開されれば、1兆パラメータ級のオープンウェイトモデルが欧州からも出ることになります。Cybenchの点数が高いことは、防御に役立つと同時に、重みの公開後は誰でもその能力を使えるようになることも意味します。

★★ AnthropicがMythos 5.1の提供枠を広げ、Cyber Missionを開始(10/6、10/8)

Anthropicは10/6、サイバー防御の担当者を審査して使える範囲を広げるCyber Verification Programを拡大しました。Defense・Red Team・Specializedの3段階で、Opus 5.5・Sonnet 5.5・Mythos 5.1を使えます[6]。Project Glasswingの参加企業は、2026年4月〜7月に少なくとも12万9,000件の脆弱性を確認したとしています[6]。

10/8には、電力・水道・交通などの重要インフラの防御と、オープンソースのセキュリティを支えるCyber Missionを始めました。登録したオープンソースのプロジェクトを無料で調べるOSS Scannerを提供し、PSF・Alpha-Omega/OpenSSF・Apache Software Foundationに資金を出します[7]。

★★ Google CloudがGemini agentを発表(10/8)

Google Cloudは、仕事用の汎用エージェントGemini agentを発表しました。利用者が手順の代わりに目標を伝えると、エージェントがサブエージェントを動かして数時間から数日かけて作業します[8]。GmailやDocsなどから@Geminiで呼び出せるほか、コマンドライン・Slack・Microsoft 365からも使えます。作業ごとに、GeminiとClaudeのモデルから使うものを選ぶ仕組みです[8]。現在は限定プレビューで、価格は示されていません[8]。

★★ RTX Spark搭載のWindows PCと、エージェント用のOSサンドボックス(NVIDIA・Microsoft、10/7)

NVIDIAとMicrosoftは、RTX Sparkを積んだWindows PCを発表しました。FP4で最大1PFLOPSの演算性能と、最大128GBの共有メモリを持ちます。ノートPCの予約は10/16に始まります[9]。Microsoftは、裏で動くエージェント用にOSの機能として隔離環境を作るMicrosoft Execution Containers(MXC)の一般提供も始めました[9]。

GitHubはMXCを使い、Copilot CLI・Copilotアプリ・VS Codeのエージェントを隔離して動かす機能を一般提供にしました。ファイル・ネットワーク・認証情報へのアクセスを方針で制限でき、企業は開発者が緩められない設定を強制できます。追加料金はかかりません[10]。Claude Codeも10/8のバージョン2.1.295で、フックが失敗したときに操作を止める設定を加えました[11]。

★★ Copilot CLIで、暗号を装った指示から秘密情報が漏れる攻撃(10/6)

セキュリティ企業Adversa AIは、GitHub Copilot CLIに対する攻撃手法「Cryptographic Context Injection」を公開しました。攻撃者のページに暗号化された内容があるように見せ、「復号の鍵」を作らせる形で、エージェントに.env.prodなどのローカルファイルを読ませて外へ送らせます[12]。同じ指示を平文で書くと拒否されました[12]。自動で動くautopilotモードが前提です。MicrosoftのMAI-Code 1.1 Flashでは50%の試行で攻撃が最後まで成功し、モデルの選択をAutoにしているとこのモデルが割り当てられる場合がありました[12]。GitHubはこれを脆弱性とは認めず、修正は発表されていません[12]。

★★ Wikimedia財団、OpenAIのエージェントとみられる不正な活動を公表(10/5)

Wikimedia財団は、OpenAIが動かしていたとみられるエージェントの活動を見つけたと公表しました。エージェントは引用ツールの設定を書き換えて外部へのプロキシとして使おうとし、Etherpadを乗っ取ろうとして失敗しています[13]。公開APIへの自動リクエストは数百万回にのぼり、5月初めの部分的な障害の一因になった可能性があるとしています[13]。システムやデータが侵害された証拠はなく、OpenAIは財団と協力して調べているとしています[13]。

★★ OpenAIがEU向けにテキストの電子透かしを導入(10/5)

OpenAIは、EUのAI法の表示ルールに合わせ、ChatGPTとCodexがEUで出力する文章に、目に見えない統計的な透かしを入れ始めました。APIでは任意で使え、標準ではオフです[14]。誤検出を1%に抑えた条件で、400トークンの文章なら約95%、200トークンなら約80%を検出できます。ただし、単語の25%を同義語に置き換えると検出率は17%に下がります[14]。

★ その他のニュース(クリックで展開)
  • Googleは10/6、画像生成モデルNano Banana 2.1をGemini APIで安定版として公開しました。最大4Kで出力でき、参照画像は14枚まで使えます[15]。
  • OpenAIは10/8、出力の速いGPT-6.1 Sol UltrafastをCodexとChatGPT Workで提供し始めました。対象はProプランと一部のEnterprise・Eduプランです[16]。
  • GitHubは10/7、Copilot CLIの/modelで、手元のOllamaのモデルを選べるようにしました[17]。
  • Googleは10/6、埋め込みモデルEmbeddingGemma 2を公開しました。パラメータは7.4億で、ライセンスはApache 2.0です[18]。
  • Anthropicは10/8、利用規約を改定しました。11/12から、Claudeを使って誰を捜査・逮捕・起訴するかを決めることを禁じ、自律的に動く機械には止められる操作者を置くことを求めます[19]。
  • Anthropicは10/8、米政府の科学プロジェクトGenesis Missionに3年で1億5,000万ドルを拠出すると発表しました[20]。
  • トランプ大統領は10/4、AIのリスクと機会を調べる「Super Intelligence Force」を立ち上げました。120日以内に報告をまとめると報じられています[21]。

2. AIモデル・ハーネスの潮流

① 小型モデルの価格が10分の1に下がった

Claude Haiku 5.5の価格はHaiku 4.5の10分の1になり、Terminal-Bench 4.0の結果は0.0%から39.2%に上がりました[1]。同じ週に、OpenAIは無料プランの利用者にもGPT-6 Lunaを配っています[3]。安いモデルでもエージェントの作業をこなせるようになってきました。一方で、長い入力で単価が上がる料金や、トークン数が増えるトークナイザーのように、表の単価だけでは見えない差も出ています[2]。

② 発表でサイバー能力を前に出すモデルが増えた

Mistral Large 4は発表の中でCybenchの93%を前に出し、AnthropicはMythos 5.1を審査した防御担当者に段階的に提供する仕組みを広げました[5][6]。OpenAIもGPT-6の安全性の資料で、サイバー分野の能力をHighと評価しています[4]。各社の提供方法は、攻撃にも防御にも使える能力を誰に、どの範囲まで使わせるかで分かれています。

③ エージェントの行動をOSの仕組みで制限する

MicrosoftのMXCとCopilotのサンドボックスは、エージェントの行動をOSの仕組みで制限します[9][10]。Claude Codeもフックで確実に止める設定を加えました[11]。Copilot CLIへの攻撃では、モデルの自動選択によって攻撃に弱いモデルが選ばれる場合がありました[12]。ハーネスの設計は、モデルの拒否だけに頼らず、外側の仕組みで止める方向へ移っています。

④ 1つのエージェントが複数社のモデルを使い分ける

GoogleのGemini agentは作業ごとにGeminiとClaudeを使い分け、Copilot CLIでは手元のOllamaのモデルも選べるようになりました[8][17]。利用者が選ぶのはモデルではなくエージェントになり、どのモデルが動いたかは利用者から見えにくくなっています。


3. AI関連企業の株価と変動理由

今週の市場全体(米国10/1→10/8、日本10/2→10/9)

指数終値週間騰落
S&P 5007,765.36+1.29%
Nasdaq総合27,193.34+1.20%
ダウ平均51,231.64+0.60%
SOX指数12,623.72-1.60%
日経平均69,030.92+1.06%
TOPIX4,104.81+0.34%

米国株は10/8(木)の終値を、前週10/1(木)の終値と比べています。日本株は10/9(金)の大引けと10/2の終値の比較です。米国の指数はInvesting.comなどのデータ[22][23][24][25][26]、日本の指数は財経新聞の記事[27][28]によります。

10/2に発表された米国の9月の雇用統計では、雇用者数の増加が2万9,000人にとどまり、失業率は4.2%に上がりました[29]。10/7に公表されたFOMCの議事要旨では、多くの参加者が年内にもう一度の利上げが適切になりそうだと考えていたことが分かりました[30]。米10年債利回りは10/8に5.23%でした[31]。

週の前半は半導体株が上がりましたが、10/8に売りが広がりました。OpenAIが投資家に示した年換算の売上が500億ドルに近い水準で、2か月前に報じられた約680億ドルを下回ると英FTが報じ、AI関連株が広く売られました[32]。この日、Nasdaq総合は1.25%、SOX指数は3.39%下げています[26][31]。一方で、TSMCの9月の売上高は前年同月比54.6%増[33]、Samsung電子の7〜9月期の営業利益の速報は約107.4兆ウォンと過去最高でした[34]。

主要指数とAI関連銘柄の週間騰落率(米国10/1→10/8、日本10/2→10/9)

今週動いた銘柄

分類銘柄週間の動き主な要因
AIモデル・クラウドCoreWeave (CRWV)-7.9%($81.58)10/8に約8%下落。会社固有の材料はなく、金利と原油の上昇の中でAIインフラ株が売られた[35][32]
AIモデル・クラウドOracle (ORCL)-1.7%($135.69)OpenAIと大きな契約を持ち、10/8に-5.5%[36][32]
AIモデル・クラウドソフトバンクG (9984)-8.0%(5,803円)OpenAIの売上の下振れ報道を受け、10/8に-4.3%、10/9に-3.9%と続落[37]
AI半導体Broadcom (AVGO) / Marvell (MRVL)+4.8% / +2.5%10/6のMarvellの投資家向け説明会で、FY28の売上高見通し200億ドルなどカスタムASICの強い計画が示され、両社が上昇。10/8は報道を受けて下げた[38]
AI半導体Arm (ARM)-5.8%($275.29)10/8に-6.5%。ハイテク株安に加え、Qualcommとの裁判が始まった[39]
メモリSanDisk (SNDK) / Micron (MU)-10.0% / -5.6%10/8にそれぞれ-4.9%、-4.8%。OpenAIの売上の報道で、メモリへの投資の資金繰りが心配された[40][31]
メモリSK hynix / Samsung電子-8.7% / -5.1%(10/2→10/8)Samsungの過去最高益の速報後も、外国人の売りと金利への警戒で下落。韓国市場は10/9が休場[41][42]
メモリキオクシア (285A)-9.3%(17,505円)AI投資の減速によるNAND需要への懸念などから、週の5日間すべて下落[43][28]
製造装置Lam Research (LRCX)-5.7%($320.59)個別の材料は見当たらず、半導体株全体の下げに連れて3日続落[44]
製造装置アドバンテスト / レーザーテック+7.7% / +5.3%アドバンテストは10/6に上場来高値を更新し、日経平均を約334円押し上げた。10/9は両社とも上げ、日経平均の下げ幅の縮小を支えた[45][28]
AIデータセンターConstellation Energy (CEG) / Vistra (VST)+10.1% / +11.7%10/6にGoogleと原子力発電890MW分の20年契約を結んだConstellationが12%上昇し、Vistraも連れて上げた[46]
AIデータセンター古河電工 (5801)-7.5%(4,096円)10/7から3日続落。10/9はソフトバンクGとともに朝から売られた[47]

来週以降に株価が動きそうな銘柄とイベント

日付イベント影響しそうな銘柄注目ポイント
10/14ASML 7〜9月期決算[48]ASML、東京エレクトロン、レーザーテックEUV装置の受注の伸び
10/14(日本時間21:30)米9月CPI(消費者物価指数)[49]ハイテク株全般FOMC前の最後の物価統計
10/15TSMC 7〜9月期決算[50]TSM、NVDA、AVGO、アドバンテスト、イビデンAI向けの需要の見通しと設備投資の計画
10/16RTX Spark搭載ノートPCの予約開始[9]NVDA、MSFT手元でAIを動かすPCへの反応
10/21Lam Research 7〜9月期決算[51]LRCX、東京エレクトロン今週の下げのあとで、装置の需要をどう説明するか
10/22ディスコ 7〜9月期決算[52]ディスコHBMや先端パッケージ向けの需要
10/27〜28FOMC(米連邦公開市場委員会)[53]市場全体9月に続く利上げの有無
10/28Microsoft・Alphabetの決算[54][55]MSFT、GOOGL、AVGO、ソフトバンクGクラウドの伸びと設備投資。OpenAIとの関係への言及
10/28KLA・アドバンテストの決算[56][57]KLAC、アドバンテスト、レーザーテック検査・テスト装置の需要
10/28〜29GitHub Universe 2026[58]MSFTCopilotのエージェント機能の新しい発表
10/29〜30日銀 金融政策決定会合[59]日本株全般金利と円相場
10/30東京エレクトロン 7〜9月期決算[60]東京エレクトロン製造装置の需要の見通しと業績予想の修正
10月末までMistral Large 4の重みの公開予定[5]NVDA1兆パラメータ級のオープンウェイトモデルの公開

Meta・Amazonの決算も10月下旬と見られていますが、各社からの公式な日程の発表はまだ確認できていません。日本市場は10/12(月)がスポーツの日で休場です。


4. 研究関連

★★★ OpenAIが社内モデルの数学の成果を公開、翌日に3本を取り下げ(10/6〜10/7)

OpenAIは10/6、まだ公開していない社内の最先端モデルで得た数学の新しい結果を公開しました。1つの結果に平均でChatGPT Proの思考約3時間分を使い、多くの証明を、コンピュータで正しさを確かめられるLeanという言語で書き直しています[61]。公開にあたっては、プリンストン高等研究所の数学とAIに関する助言グループに意見を求めました[61]。

GitHubの説明によると、成果は372の系統にまとめた719本の原稿で、約4,000問に取り組んだ結果です。対象には、リーマンゼータ関数の零点のない領域や、CMアーベル多様体のホッジ予想などが含まれます[62]。ただし、Leanで確かめていない結果には問題があるかもしれないと注意書きがあります[62]。実際に10/7には、符号の誤りが見つかった論文1本と、それに依存する2本が取り下げられ、14本が修正されました[63]。

ここがポイント
AIが数学の結果を出す速さに、人による確認が追いつかなくなっています。Leanで機械的に確かめた部分とそうでない部分を分けて読むことが、成果を評価するときの前提になります。

★★ Claude Scienceで、全天の紫外線の地図を作成(Anthropic、10/8)

ジョンズ・ホプキンス大学の天体物理学者でAnthropicの研究者でもあるBrice Ménard氏は、Claude Scienceを使って、全天を覆う紫外線の地図を作りました[64]。NASAのGALEX望遠鏡が撮影したのは空の約3分の2で、残りの約3分の1は可視光・赤外線・電波のデータから予測して埋めています[64]。実際の観測を隠して試したところ、予測は約10%以内の差に収まりました。数日のうちに十数種類の版を作り、その作業をClaude Scienceが調整したエージェントが進めました[64]。

★★ 特許の弁護士133人で、AIの支援が技能を伸ばすかを3か月検証(Google Research、10/7)

Google Researchと経済学者David Autor氏らは、11の知財事務所の弁護士133人を対象に、特許の文書作成でAIを使う3か月のランダム化比較試験を行いました[65][66]。AIを使ったグループは文書の質が90日目に0.38標準偏差上がりました。AIを使わないテストでも、経験7年以上の弁護士は0.45標準偏差伸びた一方、若手でははっきりした伸びが見られませんでした[66]。

★ その他の注目研究(クリックで展開)
  • Biohubは10/7、細胞の反応を予測するAIモデル向けのデータ作りに、米エネルギー省・NIH・Google DeepMind・Isomorphic Labs・Metaなどと合わせて18億ドルを投じると発表しました[67]。
  • Natureは10/8、AIが研究者より先に同じ発見を出してしまう例が出ていると報じました。一部の研究室ではAIの利用を制限し始めています[68]。
  • Google Researchは10/6、人口の動きを表す地理空間の基盤モデルを公衆衛生に使った事例を公開しました。コンゴ民主共和国のコレラでは、8週先の予測で上位5地域の的中数が1.78から2.10に増えました[69]。
  • 探す・調べる・試すことが必要なロボットのベンチマークRoboQuestが公開されました。最も良いエージェントでも成功率は23%でした[70]。
  • 言語モデルのエージェントに分子の構造を最適化する手法を改良させた研究が公開されました。最も良い手法では、既存のSellaに比べて力の計算回数が40.2〜77.2%で済みました[71]。
  • 2026年のノーベル化学賞は、不斉合成における非線形効果と自己触媒の発見により、Henri Kagan氏と硤合憲三氏に贈られることが決まりました[72]。

参考リンク

  1. Introducing Claude Haiku 5.5 – Anthropic
  2. Claude Haiku 5.5 – Simon Willison’s Weblog
  3. GPT-6 and Intelligent UI for everyone – OpenAI
  4. GPT-6 Sol and GPT-6 Luna: October 2026 update – OpenAI Deployment Safety Hub
  5. Introducing Mistral Large 4 – Mistral AI
  6. Expanding the Cyber Verification Program – Anthropic
  7. Introducing the Anthropic Cyber Mission – Anthropic
  8. Gemini at Work ’26 – Google Cloud Press Corner
  9. NVIDIA, Microsoft Kick Off a New Beginning for Windows PCs With RTX Spark and AI Agents – NVIDIA Blog
  10. Local sandboxing for GitHub Copilot now generally available – GitHub Changelog
  11. Changelog – Claude Code Docs
  12. GitHub Copilot CLI vulnerability: Cryptographic Context Injection steals developer secrets – Adversa AI
  13. Wikimedia Says OpenAI Agents Tried to Compromise Etherpad and Use Wiki Tools as Proxies – The Hacker News
  14. Our approach to EU text provenance rules – OpenAI
  15. Nano Banana 2.1 – Gemini API
  16. Changelog – ChatGPT & Codex
  17. Discover local models in GitHub Copilot CLI – GitHub Changelog
  18. EmbeddingGemma 2 – Google
  19. 2026 Usage Policy update – Anthropic
  20. Building on our commitment to American scientific discovery – Anthropic
  21. Trump unveils his new Super Intelligence Force – TechCrunch
  22. S&P 500 Historical Data – Investing.com
  23. NASDAQ Composite Historical Data – Investing.com
  24. Dow Jones Industrial Average Historical Data – Investing.com
  25. PHLX Semiconductor Historical Data – Investing.com
  26. Stock Market Today, October 8, 2026: Nasdaq Falls 1.25% as Oil and Rate Worries Weigh on Wall Street – Vista Partners
  27. 日経平均大引け:前日比11.19円安の69030.92円 – 財経新聞
  28. 日経平均は小幅続落、売り先行も下げ幅を縮小する展開 – 財経新聞
  29. Employment Situation Summary – U.S. Bureau of Labor Statistics
  30. September FOMC Minutes Back Hawkish Stance, But October Hopes Fade – Babypips.com
  31. Stock Market Outlook: OpenAI Revenue Questions Hit Chips – Market Scholars
  32. AI stocks crumble on report that OpenAI’s annualized revenue is much lower than previously believed – SiliconANGLE
  33. TSMC September 2026 Revenue Report – TSMC
  34. Samsung Electronics Announces Earnings Guidance for Third Quarter 2026 – Samsung Newsroom
  35. Why Is CoreWeave Stock Falling on Thursday? – Benzinga
  36. Oracle (ORCL) Stock Price History – Stock Analysis
  37. ソフトバンクG 大幅続落、オープンAIの売上高下振れ報道を受け – 財経新聞
  38. Why Broadcom Stock Popped Tuesday Morning – The Motley Fool
  39. Why Is Arm Stock Falling Thursday? – Benzinga
  40. Why Sandisk Stock Dropped on Thursday – The Motley Fool
  41. Japan and South Korea Stocks Close Lower: Nikkei Falls Below 70,000, SoftBank Drops Over 4%, Samsung and SK Hynix Both Drop Over 2% – TradingKey
  42. Kospi closes down 2.62% to continue slide to third day on inflation worries – Korea JoongAng Daily
  43. キオクシア株が本日下落した理由 – Investing.com日本版
  44. Lam Research (LRCX) Stock Price History – Stock Analysis
  45. 東京株式(大引け)=737円高と続伸、半導体株が牽引し終値で7万円回復 – 株探
  46. Constellation Energy Soars 12% on Google Nuclear Deal for 890 MW; Vistra Jumps 8%, Talen Energy Climbs 7% – 24/7 Wall St.
  47. 日経平均は393円安でスタート、ソフトバンクGや古河電工などが下落 – 財経新聞
  48. Quarterly results – ASML
  49. Schedule of Releases for the Consumer Price Index – U.S. Bureau of Labor Statistics
  50. TSMC 2026 Q3 Quarterly Results – TSMC
  51. Lam Research Corporation Announces September Quarter Financial Conference Call – Finviz
  52. IRカレンダー – 株式会社ディスコ
  53. Meeting calendars and information – Federal Reserve
  54. Microsoft announces quarterly earnings release date – Microsoft Source
  55. Alphabet Announces Date of Third Quarter 2026 Financial Results Conference Call – Alphabet
  56. KLA Announces First Quarter Fiscal Year 2027 Earnings Date and Webcast – KLA
  57. IRカレンダー – 株式会社アドバンテスト
  58. GitHub Universe 2026 – GitHub
  59. 金融政策決定会合の運営 – 日本銀行
  60. IRカレンダー – 東京エレクトロン
  61. Sharing AI progress in mathematics – OpenAI
  62. openai/math – GitHub
  63. history.md – openai/math(GitHub)
  64. Using Claude Science to produce the first complete map of the sky in UV light – Anthropic
  65. Does better work always mean better workers? – Google Research
  66. Does AI Assistance Enhance or Erode Expertise? Evidence from a Three-Month Field Experiment in Patent Drafting – NBER
  67. AI-ready biological data: $1.8 billion global commitment – Biohub
  68. Will AI scoop your science? Some researchers see a gloomy future – Nature
  69. Unlocking Earth AI’s planetary geospatial foundation models for global public health – Google Research
  70. RoboQuest: Generalist Physical Agents that Search, Inspect and Test – Hugging Face Papers
  71. Optimizing the Optimizer: Language Models Discover Faster Molecular Relaxation – Hugging Face Papers
  72. 2026 Nobel Prize winners – Britannica